第16回いま日本人の腸は汚れている!
中高年を悩ます加齢臭発生の隠れた犯人が「腸の汚れ」です。
これまで述べてきたように加齢にくわえて、排便習慣や不規則な食習慣などが腸の汚れを引き起こして加齢臭を助長する原因となりますが、これらにくわえて見逃せないのが最近の日本人の食生活の変化です。
近年の食の欧米化によって、最近の日本人は消化の悪い肉などのタンパク質や脂質を過剰に摂取しています。このため、消化により多くの時間がかかるようになっており、消化物の多くが腸内に滞留してしまいます。
また、野菜などに含まれる「食物繊維」は腸壁を刺激してぜん動運動を促すほか、便に柔らかさを与えて排泄しやすくしたり、腸の内壁にこびりついた滞留物をかき出して吸着、便とともに排泄してくれます。さらに、食物繊維は腸内の善玉菌のえさとなって、その活動を活発化。消化活動を促してくれますが、最近の日本人はこうした食物繊維の摂取が不足しているのです。
そして、これらの理由のため、最近の日本人の腸はぜん動運動が低下しており、消化物がスムーズに腸内を移動できずに腸内に長時間滞留。水分が腸壁に吸収されて排便しにくい固い便になって、腸のひだの間に黒い塊となってニカワのようにべったりとこびりついています。  
次回はいよいよ加齢臭発生の具体的メカニズムに迫ってゆきましょう。