第三回 多孔質で汚染物質まで消し去る消臭力

なぜ炭の孔が物質を吸着する作用に関係あるのか?
多孔質である炭の内部の孔の表面積は焼き上げる温度によっても違いますが、一般的な木炭の内部の表面積は約180畳分、1gあたり約300㎡で、通常、高温で焼いた竹炭の比表面積は400㎡、活性炭レベルでは1600㎡に達するものもあります
内部の表面積が広くなることによって物質を吸着する力も上がります。広大な表面積に大量の物質を吸い込んで閉じ込めることができるからです。
炭が孔の内部に閉じ込めることができる物質はさまざまで、空気中の水分(湿気)を吸い込んで湿度を調整したり、臭いの元であるバクテリア、カビ、害虫などを発生させる不純物を吸着して、汚れた空気の浄化や悪臭防止に効果を発揮します。
不純物を吸着して消臭する物理的作用にくわえて、化学的な消臭作用もあります。
高品質な炭は高温で焼いたもので基本的にアルカリ性です。この化学的性質によって炭は、臭いの元となる酸性の物質と化合することで物質を中和し、臭いを消してくれるのです。
さらに、炭は生物学的に善玉菌が住み着きやすい環境となっており、地中に埋めた場合には孔に住み着いた有用微生物が汚染物質を分解して無害化してくれます。
このように炭は物理的、化学的、生物学的と、あらゆる面からのアプローチによる消臭作用を持っているのです。

次回はいよいよ中高年男性の悩みである「加齢臭」を改善する炭の消臭パワーについてお話ししましょう。